くぐりこぶち / kuguri-kobuchi

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  • くぐりこぶち / kuguri-kobuchi
  • 2022
  • cloth
  • venue : Unmanned Station Art Festival, OIGAWA 2022, 2023
  • [ Nukuri erea ]

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《くぐりこぶち》の「こぶち」とは、現在では禁止となっている野鳥を獲るための罠の名称です。

この作品は、かつて「こぶち」を仕掛けた薮全体を、生き物たちのエネルギーが交差していた場所と捉え、制作したインスタレーションです。

抜里集落のみなさん(60代〜70代)から、子どもの頃にこの罠で獲った鳥の思い出をたびたび聞いていたことが、制作のきっかけとなりした。作品の入り口となる竹のオブジェは、実際の「こぶち」の入り口を模した構造になっており、「こぶち」を作ったことがある方は、すぐにピンと来るそうです。これもお話を聞かせたくれた集落の方々の協力により完成しました。

鑑賞者はこの竹をくぐり、餌を辿って薮を通り抜けていきます。薮のなかには、かつて「こぶち」によって獲られてしまった鳥たち(カケス、ヤマガラ、ムクドリ、ヒヨドリ、ホオジロ、ツグミ、など)が舞っています。薮のなかの道は川沿いへと抜け、大井川鐵道の線路の脇を通り、もとの入り口付近へ戻してくれます。

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  • pencil, ink on paper
  • 364 x 515/mm

 

 

【制作のためにお願いした「こぶち」の再現】

名称は 「こぶち」のほかに、「くびっちょ」、「くびち」、など地域によって異なり、いずれも「(鳥の)首打ち」から変化したものだろうと言われています