地蔵まえ 3(サトゴシガン)/ JIZO-mae 3 (satogo-shigan)

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  • 地蔵まえ 3(サトゴシガン)/JIZO-mae 3(satogo-shigan)
  • 2020
  • resin
  • venue :
  • Unmanned Station Art Festival, OIGAWA 2020, 2021, 2022, 2023
  • /Nukuri station

 

 

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神尾駅(2018)、田野口駅(2019)で生まれたたくさんの生きものたちは、ひとつの塊となり抜里駅へとやってきました。多くの人々との対話をとおし、その先々で目には見えないかたちを残してきたようです。

 

《地蔵まえ3/サトゴシガン》では、これまで同芸術祭で制作してきたオブジェのかたちをベースに新たなオブジェを制作しました。そして、それを希望するご家庭に数日間滞在させてもらうプロジェクトを実施しました。このプロジェクトは、さとうが2001年に始めた《サトゴシガン》が原型になっています。(パブリックとプライベートの境目はどこなのか。作品と物質の境目はどこなのか。そもそもそれらに境目はあるのか。そもそもはっきりしてないなら、もっと曖昧になるのがいい。と、始めたプロジェクトです)

オブジェは芸術祭の会期前に各家庭での滞在を終え、会期中は滞在先の各家庭で撮影された写真とともに抜里駅駅舎に展示されました。 芸術祭会期中は、オブジェとの共同生活を体験したたくさんのご家族が抜里駅を訪れ、オブジェとの再会を果たしました。

自宅にいた「この子」と、駅舎にいた「あの子」。

何度も再会いたしましょう。

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ー《地蔵まえ》シリーズについて ー

《地蔵まえ》とは、“お地蔵さんになるまえ”を意味しています。

屋外で設営・展示される作品(パブリックアート)を制作するたび「アート作品はお地蔵さんのように地域の人々の生活に馴染み、愛し続けてもらえるか」そんな願望が入り混じった不安が頭をよぎります。作品のプレゼンテーションでは、地域社会との「協働」や「共存」という言葉を使うたび、はたして私はどんな関係性をイメージしてこれらの言葉を使っているのか疑問に思うことがあります。

端的に言い表せなくても、第三者に伝わりづらくても、その「場」に訪れたら全てが腑に落ちる、そんなお地蔵さん的存在意義を探っていきたい。

そうして始まったシリーズです。