地蔵まえ 2 / JIZO-mae 2
- 地蔵まえ 2 / JIZO-mae 2
- 2019
- urethane, cloth, soil
- venue :
- Unmanned Station Art Festival, OIGAWA 2019 /Tanokuchi station
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前年の神尾駅に姿を現した生きものたちは、満天の星の下、発光しながらさらに高い場所を目指してのぼっていきます。
きれいに手入れをされた駅舎を次の住処にしたようです。
標高234mの田野口駅を灯す電球が、夕闇の濃さを強調していました。
《地蔵まえ2》では前年の作品イメージをさらに具体化して大きなオブジェを一体制作しました。それを囲むように、ワークショップに参加した方々の作品が並びました。
(ワークショップでは、郷土玩具である「金谷土人形」にヒントを得た型取りを行いました。
さとうが制作した4種類の型からひとつを選び、薄く延ばした陶土を型に貼り付け、合わせます。完成した作品は、展覧会の会期中は駅舎に展示され、会期終了後に素焼きをし、作者のもとへ帰りました)
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- acrylic on canvas
- 455 x 380 /mm
《「地蔵まえ」シリーズについて 》
「地蔵まえ」とは、“お地蔵さんになるまえ”を意味しています。
屋外で設営・展示される作品(パブリックアート)を制作するたび「アート作品はお地蔵さんのように地域の人々の生活に馴染み、愛し続けてもらえるか」そんな願望が入り混じった不安が頭をよぎります。作品のプレゼンテーションでは、地域社会との「協働」や「共存」という言葉を使うたび、はたして私はどんな関係性をイメージしてこれらの言葉を使っているのか疑問に思うことがあります。
端的に言い表せなくても、第三者にも伝わりづらくても、その「場」に訪れたら全てが腑に落ちる、そんなお地蔵さん的存在意義を探っていきたい。
そうして始まったシリーズです。